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「富山市科学博物館研究報告」第47号
を公開しました。(2023.7.5)
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富山市科学博物館ボランティア工作グループ「なんでも工作クラブ」による干支の動物工作12年間の記録(2008-2019)
File / Name
License
43_133-136
43_133-136 (969.03KB)
[ 195 downloads ]
タイトル(英)
12-year activity record of zodiac animals' work by handiwork group "Nandemo-kousaku Club" of Toyama Science Museum volunteer members (2008-2019)
アイテムタイプ
紀要論文 / Departmental Bulletin Paper
言語
日本語
著者
なんでも工作クラブ
/ ナンデモコウサククラブ
著者(英)
Nandemo-kousaku Club
抄録
2008年の子年から2019年の亥年まで毎年,干支の動物をテーマとした工作体験イベントを開催した.このイベント用に,身近で安価に入手できる材料を用い,作成後も楽しく遊べる12種の工作作品を開発した.
内容記述(検索用)
1.はじめに
富山市科学博物館では登録ボランティアの有志が集まり,2003年から「なんでも工作クラブ」として自主企画による工作体験イベントを行っている.このイベント用に,身近で安価に入手できる材料を用い,作成後も楽しく遊べる工作作品を開発している.2008年からは毎年,干支の動物をテーマとした工作体験イベントを開催しており,本年で十二支の作品がそろったので,ここにまとめて報告する.
2.各作品概要
子:ネズミの置物(2008)
2007年12月から2008年1月にかけて開催されたロビー展「干支の動物−ネズミ−」にあわせ,ネズミをテーマにした工作体験会を開催することになった.そこで,正月飾りにふさわしい作品として,赤い座布団の上に米俵とネズミがならんだ縁起物風の置物作品を考案した(図1).単なるアート作品にならないよう,米俵の中身にフィルムケースを使ったり,ネズミの中身にドングリを使ったりするなど,身近な材料を使用することを心掛けた.以後,毎年開催される干支のロビー展に合わせて,干支の動物をテーマとした工作体験会を開催することが恒例となった.ただし,本作品は遊べる要素がなかったため,次年からは動作性がある作品を考案するようにした.
図1 ネズミの置物.
材料:フィルムケース,折り紙黄色,輪ゴム,爪楊枝,ドングリ,折り紙銀色,水引,厚紙,折り紙赤.
丑:牛乳パックで牛(2009)
首としっぽが揺れるクラフトで,牛をモデルとしている.牛乳パック1本で牛1頭分を作る点が特色である(図2).耳を立てたままだと馬のように見えてしまうため,耳を寝かせることで牛らしい顔を表現した.
図2 牛乳パックで牛.
材料:牛乳パック,ストロー,針金.
寅:とらとらフリフリ(2010)
首を振らせると「パコン,パコン」と音が鳴るしかけを組み込んだ虎の人形である(図3).ポリスチレンの薄い板を,頭と胴体になるフィルムケースをつなぐように内側の丸みに沿って貼ると,板バネのような働きをして,折れ曲がる時に音が鳴る.
図3 とらとらフリフリ.
材料:フィルムケース,ポリスチレン板,ストロー,画用紙黄色.
卯:うさぎコップ(2011)
紙コップの胴体にペットボトルのフタで作ったタイヤを輪ゴムでつなぎ,チョロQのように引くと前へ進む作品である(図4).通常はなめらかに進むように,タイヤの中心を取りながら輪ゴムをつけるが,今回はウサギらしくヒョコヒョコした動きとなるよう,意図的に中心からずらした.
図4 うさぎコップ.
材料:紙コップ,ペットボトルのフタ,輪ゴム,爪楊枝,尻尾用スポンジ,耳用画用紙.
辰:スイングドラゴン(2012)
洗濯ばさみを用いて,口を開けた龍の頭を表現したおもちゃである(図5).おもちゃの上下方向にタコ糸をピンと張っておき,その糸を洗濯ばさみの持ち手についている穴に通しておく.洗濯ばさみの龍を上方に移動させ手を離すと,重力に従って龍が徐々に落下してくる.この時,紙帯で作ったジャバラの胴体がさかんにゆれることで,龍のおもちゃ全体がゆれながら降下する.
図5 スイングドラゴン.
材料:洗濯バサミ,たこ糸,紙帯,綿棒,水引,鈴.
巳:リングスネーク(2013)
ガムテープの芯を利用したヘビのおもちゃである(図6).接合部を輪ゴムで留め,可動するようにしておき,下部に車輪を付けることで,中央のリングを押さえるとヘビのようにクネクネと動く.
図6 リングスネーク.
材料:ガムテープの芯,輪ゴム,フィルムケースのフタ,爪楊枝,水引.
午:引き馬トコトコ(2014)
引っぱるとトコトコ走る馬のおもちゃである(図7).ゴム磁石の着磁が1 mm程の間隔で「NSNS」となっており,2枚のゴム磁石を向かい合わせにして動かすことで1 mm毎に反発と吸着を繰り返す作用を利用した.白馬のままでも良いが,色鉛筆で好きな色に塗っても良い.
図7 引き馬トコトコ.
材料:ゴム磁石,厚紙.
未:くるくるマンガ ヒツジが一匹(2015)
眠る際の「羊が一匹,羊が二匹・・・」と数えるおまじないをモチーフとして,パラパラ漫画をエンドレスで見られるようにしたおもちゃである(図8).トイレットペーパーの芯にヒツジが走るイラストを貼り付け,芯を回すことでヒツジがパラパラ漫画の仕組みで動いて見える.
図8 くるくるマンガ ヒツジが一匹.
材料:厚紙,トイレットペーパーの芯,回転軸用ストロー,ハンドル用ストロー.
申:おいで!おさるさん(2016)
2本のヒモを交互に引くとサルの人形が登っていくおもちゃである(図9).伝統的な工芸品は木製だが,本作品はストローと糸で簡素に作ることができる.サルの図案で利用した.
図9 おいで!おさるさん.
材料:厚紙,ストロー,たこ糸.
酉:はばたく鶴の折り紙・はばたき飛行機(2017)
「はばたくトリさん」というテーマで,二本立ての工作体験イベントを実施した.一つ目は伝承折り紙の「はばたく鶴B」(浅利,2003)だが,一般的な折り鶴とは折り方が異なり,完成したものはダイナミックに羽ばたく(図10).そのため動く様子が好評であった.
図10 はばたく鶴の折り紙.
材料:和柄の折り紙.
二つ目は3Dプリンタを用いて部品作成を行った「はばたき飛行機」である(図11).「ファブラボ加賀屋にてデザインされたタケソプターNEO」(flappingwing,2016)を原型にして,より作りやすく,かつ,飛びやすくなるように改良した作品である.3Dプリンタで部品作成をすることで,複雑な形の部品を軽量で作成できる.
図11 はばたき飛行機.
材料:3Dプリンタで作った部品(5点),ストロー,輪ゴム,クランク用のピアノ線,ビーズ,樹脂ワッシャー(スパンコール),ポリ袋.
戌:モールのイヌでワン!(2018)
下部の開口部に「ワン!」と吠えると,紙コップの上のモール犬が動くおもちゃである(図12).音の振動を利用している.紙コップの上でモールを動かす既存の科学おもちゃがあり,モールの形状をイヌにアレンジした.
図12 モールのイヌでワン!.
材料:紙コップ,モール.
亥:すっ飛びウリボウ(2019)
輪ゴムを推進力として勢いよく突進するイノシシのおもちゃである(図13).作成しやすいように簡単な形となるように注意しつつ,十分な跳躍ができるように工夫した.
図13 すっ飛びウリボウ.
材料:厚紙,輪ゴム.
3.まとめ
干支には四つ足の動物が多く,作品作成のために見た目を簡略化すると,いずれも同じような形となってしまうため,年を追うごとに以前の作品と異なる特徴を持たせる点に苦労した.今後も,作りやすく,かつ,楽しく遊べる作品となることを基本として,改良していきたい.
雑誌名
富山市科学博物館研究報告
雑誌名(英)
Bulletin of the Toyama Science Museum
号
43
ページ
133 - 136
発行年
2019-07-01
出版者
富山市科学博物館
ISSN
1882-384X
NII書誌ID(NCID)
AA12306127
NII論文ID(NAID)
120006652087
著者版フラグ
publisher
大見出し
資料
大見出し(英)
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〒939-8084 富山市西中野町一丁目8-31 Tel: 076-491-2123(代) Fax: 076-421-5950
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